異議申立により、併合第12級から併合第11級に認定結果が変更された件

異議申立により、併合第12級から併合第11級に認定結果が変更された件

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・後遺障害について、異議申立(事前認定)により、併合第12級(骨盤骨折後の股関節の疼痛、腰部違和感等の症状について第12級13号、右膝の疼痛等の症状について第14級9号)から併合第11級(右膝関節の動揺性、右膝の疼痛等について第12級7号、骨盤骨折後の股関節の疼痛、腰部違和感等の症状について第12級13号)に認定結果が変更された件
・併合第11級の後遺障害認定を受けた件について、裁判において、逸失利益について、基礎収入を賃金センサス(男性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を20%、労働能力喪失期間を36年とする案が提示され、和解が成立した件

  • 単車と四輪車との事故
  • 第11級
  • 第12級
  • 機能障害
  • 疼痛等感覚障害
  • 下肢(下肢及び足指)
  • 神経系統の機能又は精神
被害者
20代男性
当事者の車種など
普通乗用自動車 対 普通自動二輪車
主な傷病名
骨盤骨折(恥骨結合離開・左仙骨骨折)、右膝半月板損傷、右前十字・後十字靱帯部分損傷等
後遺障害等級
併合第11級
弁護士特約
なし
解決方法
裁判上の和解
被害者への提示金額
473万9930円
解決金額
2360万円
増額分
1886万0070

後遺障害の認定手続き

弁護士依頼前の事前認定

第14級9号(右膝の疼痛)
第12級13号(股関節の疼痛、腰部違和感)

弁護士依頼後の異議申立

第12級7号(右膝関節の動揺性、右膝の疼痛等)
第12級13号(股関節の疼痛、腰部違和感)

本件事案の内容

信号機により交通整理が行われている交差点において、会社員の20代男性が運転するバイクが、道路を直進して青信号で交差点に進入したところ、対向方向から右折しようとした自動車に衝突される交通事故に遭いました。被害者は併合第12級の事前認定を受けた上で保険会社から人的賠償金額の提示を受けましたが、提示金額が低額であったため、後遺障害認定等級に対する異議申立のサポートを含む損害賠償請求(人的損害及び物的損害)を当事務所に依頼されました。

解決までの流れ

①後遺障害の認定について、医師との面談を行い、動揺性を立証するために、ストレスXPの検査を依頼しました。
②画像(ストレスXP)を証拠として提出するとともに異議申立書の作成等することにより、併合第11級の後遺障害認定(異議申立)を受けることができました。
③異議申立による後遺障害の認定後、示談交渉(人的損害及び物的損害)を行ったものの、過失割合及び損害額について双方の主張に大きな隔たりがあったため、裁判を提起し、裁判上の和解により解決しました。

賠償額(和解案)の詳細
当初の
提示金額
解決金額(和解案)
人的
損害
治療費 10万4579円 9万9179円
入院雑費 12万9800円 17万7000円
通院交通費 4600円 2万3480円
入通院付添費 33万3650円 29万7607円
両親の駆け付け交通費 11万3560円 0円
休業損害 190万0689円 188万6001円
妻の診療費 1万4350円 1万4350円
傷害慰謝料 115万1250円 290万円
逸失利益 284万8344円 1812万5583円
後遺障害慰謝料 100万円 420万円
後遺障害診断書代 0円 5400円
画像代等 0円 1300円
医師面談料等 0円 5620円
ストレスレントゲン検査料等 0円 4610円
異議申立のための検査等の際の交通費 0円 1930円
物的
損害
修理費用 0円 16万8000円
レッカー代 0円 2万8140円
着衣・携行品 0円 6万8250円
小計
760万0822円
2800万6450円
過失相殺 5% 15%
既払金 -248万0851円 -260万5768円
和解調整金 240万0286円
473万9930円
2360万円
弁護内容とポイント

①後遺障害認定のポイント
(1)右膝関節の動揺性等について
異議申立(事前認定)により、第12級7号の認定を受けることができました。
(ⅰ)依頼後に撮影をしていただいたストレスXP検査により、明らかな動揺性が認められたこと
(ⅱ)右膝関節の動揺性について、右膝内側側副靭帯損傷、前十字靭帯損傷に伴うものと捉えられたこと
等が認定のポイントであったと考えます。
なお、右膝の疼痛等の症状については、通常派生する関係になる障害と捉えられると認定されています。
(2)骨盤骨折後の股関節の疼痛、腰部違和感等の症状について
依頼を受ける前に第12級13号の認定を受けておられましたが、骨折部の不整癒合が認められたこと等が認定のポイントであったと考えます。

②過失割合のポイント
別冊判例タイムズ38【175】を参考に、15%の過失相殺をする和解案を示していただきました。
単車が青信号で直進、自動車が対向方向から青信号で右折した事故態様から判断されたものと考えます。

③損害額のポイント
基礎収入を賃金センサス(男性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を20%、労働能力喪失期間を36年とする和解案を示していただくことができました。
(1)年齢が20代であったこと
(2)骨折部の不整癒合が永久的に残存すると認めらたこと
(3)靭帯損傷を放置したままスポーツ活動を継続すると早期に変形性膝関節症に至る可能性を指摘したこと
等がポイントであったと考えます。

弁護士 堤 創
監修者

弁護士 堤 創

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愛知県弁護士会所属

登録番号25829.司法修習50期.名古屋大学法学部卒業.

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