併合第8級(事前認定)・4000万円(和解)の解決事例

併合第8級(事前認定)・4000万円(和解)の解決事例

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・併合第8級(頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害について第9級10号、嗅覚障害について第12級相当)の認定を受けた交通事故について、裁判において、和解が成立した件
・裁判において、元の仕事を継続していた被害者の逸失利益について、基礎収入を賃金センサス(女性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を45%、労働能力喪失期間を39年とする案が提示され、和解が成立した件

  • 自転車と四輪車・単車との事故
  • 第8級
  • 第9級
  • 第12級
  • 嗅覚障害
  • 高次脳機能障害
  • 神経系統の機能又は精神
被害者
20代女性
当事者の車種など
普通乗用自動車 対 自転車
主な傷病名
脳挫傷、嗅覚障害、不眠症等
後遺障害等級
併合第8級
弁護士特約
あり
解決方法
裁判上の和解
被害者への提示金額
2274万2044円
解決金額
4000万円
増額分
1725万7956

後遺障害の認定手続き

弁護士依頼前の事前認定

第9級10号(頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害)
第12級相当(嗅覚障害)

弁護士依頼後の異議申立

第9級10号(頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害)
第12級相当(嗅覚障害)

本件事案の内容

会社員の20代女性が、自転車に乗って交差点の自転車横断帯を青信号で通行中に、左後方から右折した自動車に轢かれる交通事故に遭いました。被害者は併合第8級の事前認定を受けた上で保険会社から賠償金額の提示を受けましたが、提示金額が低額であったため、後遺障害認定等級に対する異議申立のサポートを含む損害賠償請求を当事務所に依頼されました。

解決までの流れ

①異議申立を行いましたが、認定結果は変わりませんでした。
②示談交渉を行ったものの、過失割合及び損害額について双方の主張に大きな隔たりがあったため、裁判を提起し、裁判上の和解により解決しました。

賠償額(和解案)の詳細
当初の
提示金額
解決金額(和解案)
人的
損害
治療費 63万0996円 60万5676円
入院雑費 2万4200円 3万3000円
通院交通費 12万7480円 11万7490円
装具代 7560円 7560円
休業損害 65万4826円 76万1415円
傷害慰謝料 80万3230円 200万円
逸失利益 2071万2412円 2854万0827円
後遺障害慰謝料 400万円 830万円
文書等 1万7294円 1万6674円
コンサートキャンセル費用等 4万7935円 4万7420円
小計
2702万5933円
4043万0062円
過失相殺 10% 5%
既払金 -158万1296円 -158万1296円
和解調整金 0円 317万2738円
2274万2044円
4000万円
弁護内容とポイント

①後遺障害認定のポイント
依頼を受ける前に併合第8級認定を受けておられましたが、
(1)第9級10号(頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害)について
(ⅰ)外傷性くも膜下出血、脳挫傷等が認められたこと
(ⅱ)脳挫傷痕の残存や脳萎縮の進行が認められたこと
(ⅲ)初診時に意識障害ありとの所見が認められること
(ⅳ)認知・情緒・行動障害が認められること
(2)第12級相当(嗅覚障害)について
(ⅰ)脳挫傷痕の残存や脳萎縮の進行が認められたこと
(ⅱ)アリナミンテスト、T&Tオルファクトメータの検査結果により嗅覚脱出と捉えることができたこと
等が認定のポイントであったと考えます。
異議により認定結果が変わらなかった理由は、元の仕事が続けられていることであったと考えます。

②過失割合のポイント
加害者側は、被害者へ提示された時点においては、横断歩道を横断していたとして10%の過失割合を主張していましたが、横断歩道ではなく自転車横断帯を横断していたことによる修正をすべきであると当方が主張し、裁判においては、加害者側も過失相殺が5%であることを争いませんでした。

③損害額のポイント
逸失利益について、元の仕事は続けていましたが、基礎収入を賃金センサス(女性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を45%、労働能力喪失期間を39年とする和解案が提示されました。
(ⅰ)事故当時、30歳未満であったこと
(ⅱ)脳挫傷痕や脳萎縮の進行が認められ、症状が永続的に残存すると認められたこと
(ⅲ)被害者本人の人一倍の努力、家族の援助、職場の特別の配慮が認められたこと
等がポイントであったと考えます。

弁護士 堤 創
監修者

弁護士 堤 創

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愛知県弁護士会所属

登録番号25829.司法修習50期.名古屋大学法学部卒業.

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