第14級9号、362万9251円(和解)の解決事例
・60代の兼業主婦が第14級9号(右足関節外踝骨折後の右足関節痛)の認定を受けたの交通事故について、裁判において、逸失利益について、基礎収入を賃金センサス(女性・学歴計・全年齢)とする案が提示され、和解が成立した件
- 自転車と四輪車・単車との事故
- 第14級
- 疼痛等感覚障害
- 神経系統の機能又は精神
- 被害者
- 60代女性
- 当事者の車種など
- 普通貨物自動車 対 自転車
- 主な傷病名
- 右足関節外踝骨折、右第5中足骨骨折等
- 後遺障害等級
- 第14級9号
- 弁護士特約
- なし
- 解決方法
- 裁判上の和解
後遺障害の認定手続き
弁護士依頼前の事前認定
第14級9号(右足関節外踝骨折後の右足関節痛)
兼業主婦である60代女性が、信号のない交差点を自転車で横断中、左方から交差点を直進した自動車に出会い頭衝突される交通事故に遭い、事前認定を受けた上で、保険会社から賠償金額の提示を受けましたが、提示金額が低額であったため、損害賠償請求を当事務所に依頼されました。
裁判を提起し、裁判上の和解により解決しました。
当初の 提示金額 |
解決金額(和解案) | ||
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人的 損害 |
治療費 | 139万4984円 | 139万4984円 |
交通費 | 18万1410円 | 10万4614円 | |
装具代 | 1万7883円 | 1万7883円 | |
休業損害 | 118万3420円 | 127万8410円 | |
玄関工事費 | 11万2989円 | 11万2989円 | |
傷害慰謝料 | 90万9600円 | 150万円 | |
逸失利益 | 0円 | 78万8228円 | |
後遺障害慰謝料 | 75万円 | 100万円 | |
後遺障害診断書代 | 5000円 | 5000円 | |
小計 |
455万5286円
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620万2108円
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既払金(任意保険) | -277万2857円 | -277万2857円 | |
和解調整金 | 0円 | 20万円 | |
178万2429円
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362万9251円
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①後遺障害認定のポイント
依頼を受ける前に認定を受けておられましたが、
(1)右足関節外踝骨折が認められたこと
(2)症状経過、治療経過等
が14級9号の認定のポイントであったと考えます。
②過失割合のポイント
信号のない交差点を直進した自転車に左方から直進した自動車が出会い頭衝突した事故でしたが、特に、過失相殺の主張はされませんでした。
③損害額のポイント
(1)休業損害について
基礎収入を賃金センサス(女性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を38日間について80%、その後の111日間について55%、その後の92日間について30%、その後の91日間について10%とする内容(127万8410円)を和解案を提示していただくことができました。
年齢は60代でしたが、
(ⅰ)兼業していたこと
(ⅱ)右足関節外踝骨折、右第5中足骨骨折等の受傷をしており、仕事を休業していた期間があること
(ⅲ)家事労働の多大な支障が生じていたこと
等が127万8410円の休業損害が認められたポイントであったと考えます。
(2)逸失利益について
基礎収入を賃金センサス(女性・学歴計・全年齢)、労働能力喪失率を5%、労働能力喪失期間を5年とする和解案が提示されました。
和解案の内容は、骨折後の症状が後遺障害として認められたこと、60代であること、休業損害(127万8410円)及び後遺障害慰謝料(100万円)の金額等が総合的に考慮されたものと考えます。
