併合第11級・1814万円(和解)の解決事例
・事前認定により、併合第11級(頭部外傷に伴う嗅覚障害について第12級相当、頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害について第12級13号、右下肢部の瘢痕について第12級相当、右下腿の表面の異常知覚、疼痛について第14級9号)の後遺障害認定を受けた件
・裁判において、逸失利益について、労働能力喪失率を20%、労働能力喪失期間を15年とする和解案が提示され、和解が成立した件
- 歩行者と四輪車・単車との事故
- 第11級
- 第12級
- 第14級
- 嗅覚障害
- 疼痛等感覚障害
- 醜状
- 下肢(下肢及び足指)
- 神経系統の機能又は精神
- 鼻
- 被害者
- 50代女性
- 当事者の車種など
- 普通乗用自動車 対 普通乗用自動車 対 歩行者
- 主な傷病名
- 外傷性くも膜下出血、脳挫傷、嗅覚脱失、右脛骨開放骨折、左脛骨骨折、右下腿デグロービング損傷、左下腿挫傷等
- 後遺障害等級
- 併合第11級
- 弁護士特約
- あり
- 解決方法
- 裁判上の和解
後遺障害の認定手続き
弁護士依頼後の事前認定
第12級相当(頭部外傷に伴う嗅覚障害)
第12級13号(頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害)
第12級相当(右下肢部の瘢痕)
第14級9号(右下腿の表面の異常知覚、疼痛)
歩道を通行中の50代女性が、信号のない交差点において自動車同士で出合い頭衝突の事故をした自動車に衝突される交通事故に遭い、弁護士費用特約が利用できたことから、後遺障害認定のサポートを含む損害賠償請求を当事務所に依頼されました。
①後遺障害の認定について、診断書の記載内容のチェック、意見書の作成等のサポート及び面接の同行等を行い、併合第11級の後遺障害認定(事前認定)を受けることができました。
②後遺障害の認定後、相手保険会社から金額提示を受け、示談交渉をしましたが、損害額について双方の主張に大きな隔たりがあったため、裁判を提起し、裁判上の和解により解決しました。
| 当初の 提示金額 |
解決金額(和解案) | ||
|---|---|---|---|
| 人的 損害 |
治療費 | 1036万7830円 | 1118万9636円 |
| 入院雑費(但し入院セット代含む) | 20万8500円 | 20万8500円 | |
| 交通費 | 2574円 | 13万4526円 | |
| 入院付添費 | 0円 | 90万3500円 | |
| 通院付添費 | 0円 | 1万9800円 | |
| 休業損害 | 211万4045円 | 236万1375円 | |
| 装具代 | 5万7060円 | 5万7060円 | |
| 傷害慰謝料 | 208万円 | 300万円 | |
| 逸失利益 | 441万6046円 | 784万3543円 | |
| 後遺障害慰謝料 | 336万円 | 420万円 | |
| 後遺障害診断書代等 | 0円 | 1万6200円 | |
| 小計 |
2260万6055円
|
2993万4140円
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| 既払金 | -1339万2502円 | -1339万2502円 | |
| 和解調整金 | 0円 | 159万8362円 | |
|
921万3553円
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1814万円
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①後遺障害認定のポイント
(1)嗅覚障害について
頭部外傷に伴う嗅覚障害の症状について、第12級相当と認定されました。
(ⅰ)外傷性くも膜下出血等を受傷して、脳挫傷痕の残存が認められること
(ⅱ)アリナミンテストの検査結果が「反応なし」であったこと
等が認定のポイントであったと考えます。
(2)神経系統の機能又は精神の障害について
頭部外傷による神経系統の機能又は精神の障害について、第12級13号が認定されました。
(ⅰ)脳挫傷痕の残存が認められ、他覚的に神経系統の障害が証明されるものと捉えられること
(ⅱ)「初診時の意識障害あり」「運動機能・身の回り動作能力はいずれも正常・自立とされていること」「てんかん発作の有無は無し」「認知・情緒・行動障害においてもすべて障害なしとされていること」
(ⅲ)「意識清明になった時期は約3時間後とされていたこと」
等が認定のポイントであったと考えます。
(3)右下肢部の瘢痕について
右下肢部の瘢痕について、第12級相当と認定されました。
面接調査の結果
(ⅰ)右下肢に複数の瘢痕が認められ、このうち右下腿にてのひら大(面積)以上の瘢痕が認められたこと
(ⅱ)その他の瘢痕も合計した大きさは、てのひら大きさの3倍程度以上の瘢痕を残しているものと捉えられたこと
等が認定のポイントであったと考えます。
(4)右下腿の表面の異常知覚、疼痛について
右下腿の表面の異常知覚、疼痛について、第14級9号が認定されました。
(ⅰ)右脛骨開放骨折後の骨癒合は良好であり変形も認められなかったこと
(ⅱ)症状推移や治療経過
等が認定のポイントであったと考えます。
②過失割合のポイント
被害者の過失はないことに争いはありませんでした。
③損害額のポイント
逸失利益の労働能力喪失期間について、15年(平均余命の2分の1)とする和解案を示していただくことができました。